※閲覧注意:翻訳者の一日(Aidenバージョン)

ネットを見ていると、在宅翻訳者の一日みたいな記事が結構ある。正直に言おう。ぼくは、いつもそういうのを見ると「しゃらくせぇ」と思う。みんなが書いていることは、「なんとか映えしそうなまったりとした生活」。それから、「引きこもりになっちゃって…笑」(ぼく・わたしは、あんたと違って通勤いらないんだよ)とかいうわけのわからないアピール。

おいおい、みんな本当にそんな優雅な生活を送っているのかい?

いやいや、とんでもない。駆け出しの翻訳者、翻訳者希望の方は、閲覧注意。

これが、ぼくバージョンの「翻訳者のグロテスクな一日だ(閲覧注意)」

この記事の対象者

  • フリーランス翻訳者は楽だと思っている人
  • フリーランス翻訳者の生活は自由で楽だとほざいている思っている人
  • フリーランス翻訳者の生活を知りたい人

この記事を読むとわかること

  • 超一般的なフルタイムのフリーランス翻訳者の生活

朝は目覚ましなしで好きな時間に起床だと!?

busy looking at a monitor

フリーランスは縛られないから自由です」。とんでもない。ぼくは、そこらの年寄りより早起きだ。5時には起きている。まず、おきたらすぐにメールチェック。前日のプロジェクトのクエリーやら、フィードバックなどをチェックして対処する。ここから一日が始まる。こんなものを好きな時間に起きてやっていたら、一日のスタートが遅れて大変なことになる。

ぼくはちゃんと目覚ましを使っている。絶対に起きなければ困るときは、2つ、3つ同時に使うこともある。寝不足が続いて、どうしょうもなく疲れていたとき、あまりの怒りで目覚まし時計をぶっ壊したことさえある。

「まずはモーニングコーヒーでまったりと…」。のんびりコーヒーをすすってる暇なんてあるか。キーボードをたたき、モニターを眺めながらコーヒーを流し込む。そして、必要に応じてマズいシリアルバーを口につっこむ。

フリーランスは会社に行かなくていいから楽だ」。これは違う。会社員は会社に行って会社で時間を過ごせば決まった給料が毎月ぶち込まれる。フリーランスは、実務をやって認められなければ給料はゼロだ

どうだ、全然優雅な朝じゃなくて幻滅しただろう。

場所を選ばないからカフェでも仕事ができるんだぜ!

cafe with pc

そんな贅沢できるか。カフェなんか行けばコーヒー1杯に400〜500円くらいとられるんだ。1ワード400円稼げると勘違いしてないか。時給1万円だと思ってないか。単価はどんどん下がっているんだ。わざわざ飲み物が高いカフェなんか行くか!

カフェなんか行くとなれば、身なりだって整えなければならないじゃないか。面倒くさい。不要な外出のために、着替えて髪を整えたりなんてできるかってんだ。

だいたいカフェなんて行けば、ラップトップ1台で作業することになる。こんなの仕事がやりづらいじゃないか。しかも、カフェのテーブルや椅子はパソコン作業用にはできていないから、姿勢だってつらくなる。

それに、ぼくはモニターを3台使っている。1台はコミュニケーション用(チャットやメール)、そして作業用、最後に資料用。こうやって作業しているのに、カフェなんかいったら効率下がるわ!

それでもあえて外で作業するってなら図書館だ。あそこは夏は涼しいし、冬は暖かい。それに飲食可能な場所もある。電気代や暖房代を節約する手段にもなる。

「フリーランス翻訳者は場所を選ばないから近くのカフェに行くこともあります」なんて言うヤツは、自分に酔ってるだけだ。

お昼は近くのおしゃれなお店でランチ

cafe

おいおい。いつからフリーランス翻訳者はそんなに贅沢になったんだ。お昼なんて昨日の残りか、簡単なサンドイッチだ。おしゃれなお店でランチなんて、1000~1500円はするだろう。そんなもの食ってられるか。

だいたいランチの時間だからって「はい、お昼」なんて休めるか。締め切りが迫っていたり、予定が狂わないように仕事を進めておかなければならない。会社員なら「お昼はお昼」だけど、フリーランスはそうはいかない。

副業で翻訳ならまだしも、フルタイムならこんなことやってられない。

満員電車に乗らなくていいから楽

crowded train

先ほども書いたが、サラリーマンの給料には通勤だって含まれる。近くに住めば時間を短縮できる。遠くに住んでいたって交通費は支給される。それに、通勤時間を利用して読書あり、勉強なりできる。確かにフリーランス翻訳者に通勤はいらないが、みんなが通勤している時間も実務をこなしている。

通勤はないが、フリーランスになれば休みという休みはなくなる。グローバルに仕事を引き受けていれば、休みであろうと関係ない。時間だって関係なくなる。満員電車なんてせいぜい多くても1時間とかだろう。フリーランスの給料なし休みなしの生活を考えれば、ブラックなのはフリーランスのほうだ。

人間関係に悩まなくていい

human relationship

こんなこと言うやつは、ちゃんとした翻訳プロジェクトに関わったことのないヤツだ。フリーランス翻訳者は多くの場合、口頭ではなく、文章でやりとりを行う。つまり、文章だけで相手を納得させなくちゃいけない。世の中にはいろいろな人がいるものだ。言い方次第では失礼になったり、誤解を招いたりする。また、しっかりコミュニケーションをとれなければ、今後信用されない。信用されなければ仕事なんてこなくなる。

一般的な業務連絡を除いて、プロマネ、コーディネーター、別の翻訳者、チームメンバーなど、さまざまな人たちとしっかりやりとりするのは決して簡単なことじゃない。中には面倒なヤツやムカつくやつもいる。それが文章だからこそ頭に残ったりするものだ。

人間関係に悩まなくていいなんてことはない。フリーランス翻訳者だって人間を相手に仕事しているのだ。

17時、18時には業務完了。あとは趣味や休む時間

first thing

こんなことができるのは超高レートの売れっ子だけだ。そんなやつ存在するのか知らないが。一般的なフルタイムの翻訳者であれば、こんな時間に業務終了なんてこたぁない。この時間はヨーロッパがアクティブになってくる時間だから、グローバルに仕事をしていれば、忙しくなる時間だ。

ゆっくり夕食なんてのもない。案件が多ければ自分の訳をチェックしながら食事をとる。

夜遅くまで作業。そして勉強。おわったら後は寝るだけなんてこともざらにある。

最後に

幻滅しだろう。

だけど、こういうのが現実なんだ。自分に酔うのは構わないが、これからフリーランスになる人たちに変な幻想を見せちゃいけない。これから、翻訳者の立場はもっともっとシビアになる。

「全然違う。私はもっと優雅だよん」という人がいたらコメントで教えてほしい。

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